「DNSを変えるとネットが速くなる」という情報を見かけることがあります。本当に効果があるのでしょうか。
結論から言うと、DNSの変更で改善するのは「ページを開き始めるまでの時間」の一部であり、通信速度そのもの(ダウンロード速度など)が大きく上がるわけではありません。この記事では、DNSの役割と変更の効果、変更方法を解説します。
DNSとは
DNSとは、ウェブサイトの名前(ドメイン名)を、コンピュータが使う住所(IPアドレス)に変換する仕組みです。インターネットの「電話帳」のような役割を担っています。
ウェブサイトを開くたびに、まずDNSサーバーに問い合わせて住所を調べ、それからサイトに接続します。
通常は、契約しているプロバイダのDNSサーバーが自動的に使われています。
DNSを変更すると何が変わるのか
改善する可能性があること
- 名前の変換(名前解決)にかかる時間:応答の速いDNSサーバーを使うと、ページを開き始めるまでの時間がわずかに短くなる場合があります
- プロバイダのDNSが不安定な場合の改善:プロバイダのDNSに問題がある場合、変更でサイトが開けるようになることがあります
変わらないこと
- ダウンロード速度:動画の読み込みや、ファイルのダウンロードの速さはほとんど変わりません
- 回線の混雑による速度低下:夜間の混雑などは、DNSの変更では解決しません
つまり、「ネットが劇的に速くなる」というよりは、「ページの表示開始がわずかに早くなることがある」程度と考えておくのが正確です。
パブリックDNSとは
プロバイダのDNS以外に、大手のIT企業などが誰でも使える形で提供しているDNSサーバーがあり、「パブリックDNS」と呼ばれています。
パブリックDNSの中には、次のような特徴をうたうものがあります。
- 応答が速い
- 危険なサイトへのアクセスをブロックする
- プライバシーへの配慮を方針として掲げている
利用する際は、提供元が信頼できるか、プライバシーポリシーでどのように情報を扱うかを確認しましょう。DNSサーバーには、どのサイトにアクセスしようとしたかの情報が届くためです。
DNSの変更方法
iPhoneの場合(Wi-Fiごとの設定)
- 「設定」→「Wi-Fi」を開く
- 接続中のWi-Fiの「i」マークをタップ
- 「DNSを構成」をタップ
- 「手動」を選び、使いたいDNSサーバーのアドレスを追加する
Windowsの場合
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」を開く
- 接続中のネットワークのプロパティを開く
- 「DNSサーバーの割り当て」の「編集」を選ぶ
- 「手動」に切り替え、DNSサーバーのアドレスを入力する
※OSのバージョンによって手順が異なる場合があります。
ルーターで変更する方法
ルーターの管理画面でDNSを変更すると、家庭内のすべての機器に適用されます。
変更する前に知っておきたい注意点
- 元の設定(自動)を控えておく:問題があったときに戻せるようにします
- 会社や学校のネットワークでは変更しない:社内システムに繋がらなくなる可能性があります
- 繋がらなくなったら「自動」に戻す
VPNとDNSの関係
VPNを使っている場合、多くのVPNアプリは、DNSの問い合わせもVPN経由で行います。そのため、端末でDNSを手動設定していると、VPNの設定と競合したり、DNSの問い合わせがVPNを通らない「DNSリーク」の原因になったりすることがあります。
VPNを使う場合は、端末のDNS設定は「自動」にしておくのが無難です。
まとめ
DNSを変更すると、名前の変換にかかる時間がわずかに短くなり、ページの表示開始が早くなることがあります。ただし、ダウンロード速度や、回線の混雑による速度低下は、DNSの変更ではほとんど改善しません。
変更する場合は、信頼できる提供元を選び、元の設定を控えておきましょう。VPNを使っている場合は、DNSは「自動」のままにするのがおすすめです。
FAQ
DNSを変えると動画は速くなりますか?
動画の読み込み速度はほとんど変わりません。ページを開き始めるまでの時間がわずかに短くなる程度です。
パブリックDNSは安全ですか?
提供元の信頼性とプライバシーポリシーを確認した上で利用してください。
DNSを変えたらネットに繋がらなくなりました
設定を「自動」に戻してください。
VPNを使うときのDNS設定はどうすればいいですか?
端末のDNS設定は「自動」にしておくのが無難です。手動設定はDNSリークの原因になることがあります。

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